Why - なぜ質問にこだわるのか

私たちは日々、無数の質問を自分に投げかけています。
研究によると、人は一日におよそ35,000回も自問自答しているといわれています。その一つひとつが、私たちの意思決定や行動の基盤になっています。

しかし、人は誰しも、自分に投げかける質問に偏りがあります。
質問のつくり方には、それぞれの思考の癖が表れるからです。同じ質問を繰り返していると、考えの幅が狭まり、視野が固定され、やがて重要な視点を見落とすことにもつながります。

エグゼクティブ・コーチングで経営者が受け取るのは、「自分では持ち得なかった質問」です。
その質問が、新たな視点をもたらし、行動を変える。そしてその変化は、やがて組織全体へと広がっていきます。

人は「自分が自分に質問した範囲」でしか考えることができません。偏った質問しか持たなければ、思考の枠も偏ったままになります。だからこそ、質問の質が変われば、思考の幅も広がるのです。

シンクワイアは20年以上にわたり、経営者に「自分では決して発することのなかった質問」を届けてきました。その質問は一過性の気づきに終わらず、経営者の中に内在化されます。そして、それが意思決定の基盤となり、未来を切り拓く力となるのです。

私たちが「質問」にこだわるのは、質問こそが思考を形づくり、行動を変え、組織の未来を方向づける最も強力なツールだからです。

シンクワイアのコーチングは、経営者に限定しています。
それは、変化のインパクトを最大化するためです。

経営者が新しい質問を受け取り、自らの思考や行動を変えたとき、その変化は、役員へ、部長層へ、そして社員一人ひとりへと波及します。
やがてその連鎖が、組織全体の文化や意思決定のあり方を変えていきます。

経営者は、組織における「変化の起点」。
だからこそ、私たちはクライアントを経営者に限定しています。

近年、生成AIの普及により、経営者も日常的にAIに質問を投げかけ、情報や視点を得ることが容易になりました。確かにAIは、膨大な情報を処理し、的確かつ迅速に答えを返してくれます。

一方、シンクワイアのエグゼクティブ・コーチングは、AIとは本質的に異なります。
私たちが提供するのは「あなたの思考パターン」「あなたのこれまでの経験」「あなたの組織における現在の状況」に基づいて設計された質問です。経営者自身の内側に眠る思考を引き出し、行動変容を起こすことを目的としています。

シンクワイアのコーチは経営者の表情、声のトーン、沈黙の長さなど、言葉にならない情報を敏感に感じ取り、その瞬間にふさわしい質問を届けます。
AIには再現できない「人間の直感」と「対話の臨場感」こそが、深い変容を生み出すのです。