イノベーティブな組織には「雑談」がある HINT

イノベーティブな組織には「雑談」がある

イノベーティブな組織には「雑談」がある

あなたは部下と、どのくらい雑談をしていますか?
1on1の場で、仕事以外のとりとめのない話もしていますか?

もしあなたが部下と雑談を一切しないなら、あなたの組織はイノベーティブではないかもしれません。

改善のためのキーワードは、「アタッチメント」。
アメリカではアタッチメントについての動画が14億回再生され、先日、日本のテレビ番組でも特集が組まれていました。

番組では、アタッチメントを「不安を和らげて安心したい“本能的欲求”」と定義しています。

親と離れて不安になった子どもが、親の姿が見えるとぎゅっとくっつく様子は誰でも見たことがあると思います。まさにあれこそアタッチメントで、親にくっつくことで生まれる安心感こそが、子どものチャレンジの源だといいます

この安心の基地は、大人になっていくにつれ友人などへと広がり、つながりも肉体的なくっつきから精神的なくっつきへと変わります。でも、決してなくなることはありません。大人にとっても、アタッチメントはとても重要なのです。

「自由にものが言える」組織を作る

この話を聞きながら心に浮かんだのが、アタッチメントと組織における心理的安全性には関係があるのではないか、ということでした。

現代の組織作りにおいて、すでに「心理的安全性」は重要なキーワードです。心理的安全性が高くなればチャレンジする人が増えてイノベーティブな活動が生まれ、組織のパフォーマンスが上がると考えられています。コーチングでも、「心理的安全性の高い組織を作りたい」など、よく目標設定の中に登場する言葉でもあります。

「私の組織では、部下のチャレンジを促すために上司が1on1でしっかり目標を設定し、現在とのギャップを明らかにして、次のアクションを促しています」

一方で、そう胸を張るクライアントもいます。

確かに上司と部下の対話の機会は大切です。でも、1on1でもし部下を余計緊張させていたとしたら本末転倒で、本音を引き出すことなどできないでしょう。

それより上司と部下が普段からどうでもいい話を交わし、自由に思ったことを口にできるような“精神的なくっつき”の方が重要。普段からその関係ができているなら、わざわざ1on1の時間を取らなくてもいいかもしれません。

自分の上司は、どんな突拍子もないことを言っても決してバカにせず、チャレンジを見守り応援してくれるはず。アタッチメントで生まれるそんな安心感の輪が、心理的安全性の高い組織を生む出発点になるのです。

「最近どのくらい、耳の痛い話を聞きましたか?」

「みんなが自由にものを言えているかどうか、どうやって測ればいいですか?」
そうクライアントから聞かれることもありますが、そんな時はこんな質問をしています。

「最近どれくらい、耳の痛い話を聞きましたか?」
「近頃言われて嫌だった話を教えてください」

顔をしかめながら「部下にこんなことを言われたんですよ」と返ってきたら、それはいいサイン。

もしぱっと思い浮かばないとしたら……、私からちょっとした提案が2つあります。

会社に行ったら、まず自分から「しょうもないこと」を言ってみてください。最初は多少照れくさいかもしれませんが、続けることが大事です。

そして部下が話しかけてきたら、「いったい何の話だ?」と思っても、まずは手を止め、聞いてください。親が腕を広げて受け止めてくれないと感じたら、子どもも抱きつきにいかなくなります。これは部下も同じ。ちょっと苦手でも「ここは聞く場面だな」と思ってやってみましょう。

リーダーの行動こそが、組織を変えていくのですから。