「我々が手にしたい未来は今の延長線上にはないだろう」
「まずは私自身が変わる必要があるのかもしれない」 弊社のクライアントの多くは、このような仮説を持つ経営者です。
私たちがクライアントを「経営者」に限定する理由
「コーチング」という単語は、この20年の間にずいぶん知られるようになりました。
とはいえ、一口にコーチングと言っても、その中身はさまざまです。
「コーチングを受けるのか」「コーチングを学ぶのか」という違いもあれば、個人のキャリアなどを対象にするパーソナルコーチングや、管理職以上を主な対象にしたビジネスコーチングもあります。
ビジネスコーチングの中には役員以上を対象としたエグゼクティブ・コーチングがありますが、私たちはその中でも、クライアントを「経営者」に限定したエグゼクティブ・コーチングを提供しています。なぜそこまで絞りこむのか。その答えは明確で、コーチングの成果が最も大きな範囲に及ぶからです。 多くの場合、成果につながる変化はまず、コーチから経営者に対して投げかけられる質問から始まります。これまで経験したことのない質問を受けることで経営者の中に新しい視点が生まれ、経営者自身の行動の変化が周囲に伝わり始めます。
経営者に内在化された質問が社員の行動変化を導く
たとえば、これまで売上数字ばかりを考えていた経営者が、専任のエグゼクティブ・コーチから「御社のお客様は何に最も満足しているのですか?」、「御社はお客様から何を最も評価されたいのですか?」などと聞かれたとします。
するとその経営者に「お客様の満足」という新たな視点が生まれる可能性があります。「お客様は何に満足しているのだろうか?」という質問が経営者自身の中に「内在化」されることで、「お客様の満足」に対する意識が高まるためです。
「お客様の満足」に対する意識が高まった経営者は、他の役員にも「うちのお客様は何に満足しているのだろうか?」と尋ねるでしょう。その役員はさらに、自分の部下である部長に「お客様が最も満足しているものは何だろうか?」と尋ねる機会が増えるでしょう。
すべてのことがこれほど単純に進むことはありませんが、このようにして、経営者の意識に強く刻み込まれた質問(内在化された質問)は、次第に社内に広がります。そして、「お客様」に関する質問が社内に増えた分だけ、社員のお客様に対する意識が高まります。これは意識の変化です。意識が変われば行動は変わります。社員ひとりひとりの小さな行動の変化は、最終的には組織全体の変化へとつながっていくのです。これはまさに「経営者へのエグゼクティブ・コーチングを起点とした組織変革」なのです。
経営者に対するエグゼクティブ・コーチングでは、経営者が「新しい視点を得た」「気づきがあった」程度では価値がありません。経営者に新たな質問が内在化されることで、経営者の「行動」が変わり、それによって社員の行動が変わる。これこれこそが、シンクワイアがエグゼクティブ・コーチングで狙っている成果なのです。
組織の変化の起点は経営者にあり、その手段は質問の内在化である。 私達はそう信じています。